二〇一一年三月二二日・其の弐

僕のベースの師匠の親友のTから師匠が亡くなつた事を聞いた。あまりにも突然の出來事に僕は放心状態に陥り、只々途方に暮れてゐた。師匠よりも僕の方が必ず先に死ぬと思つてゐたのに、師匠はまだ23なのに、如何してこんなに早く、如何して僕より早く、如何してこんなに突然に、と。僕は酷く絶望して、さうして、どこまでもどこまで深く深く哀しんだ。